ドナルド・ノーマンの「誰のためのデザイン」を読んでデザインを考える

誰のためのデザイン

正月休みで落ち着いて本を読む時間があるので久しぶりに簡単に書評。モノづくり、UI、UXに関わる人はぜひ読んだ方が良い本です。

 

そもそもデザインとは?

全体を通じてデザインはどうあるべきなのか?が論じられています。

例えば、「初めて使うのに間違いにくいドアもあれば、何度使っていても引くのか押すのかわかりづらいドアもある。同じドアなのに。。。それってなんでなの?デザインがイケてないんじゃないの?」

という問いに対して答えるものになってます。表現がなかなか難解でボリュームもあるので時間がない人は最後の7章だけ読んでもいいのかなと思います。

それまでの章は良いデザインと悪いデザインの具体例が多く壮大な前振り的な感じです。

良いデザインの原則4つ

結論から言うと以下の原則がデザインには必要だと言ってます。

  • 可視性
    • 目で見ることによって、ユーザーは装置の状態とそこでどんな行為を取りうるかを知ることができる
  • 良い概念モデル
    • デザイナーは、ユーザーにとって良い概念モデルを提供すること。そのモデルは操作とその結果の表現に整合性があり、一貫的かつ整合的なシステムイメージを生むものでなくてはならない。
  • 良い対応付け
    • 行為と結果、操作とその効果、システムの状態と目に見えるものの間の対応関係を確定することができること。
  • フィードバック
    • ユーザーは行為の結果に関する完全なフィードバックを常に受け取ることができる。

例えば、扉のデザインを考えた時にそもそも何処を操作すればいいのか見えなければ開けると言う行為自体とることができないです。

また、ドアを押した時にドアが開くという概念に整合性があるべきです。「こうしたら、こうなるだろうな」という仮説をユーザーが作りやすいデザインにするイメージ。(と読み解いた笑)

さらに、ドアの左側を押した時に左側が開くなど操作に対する結果をユーザーが理解しやすいようにするべき。

最後にうまく操作できなかった時、逆にうまく上手くいった時に何かしらフィードバックがあるべき。例えば、居酒屋の店員呼ぶボタンとか何も反応がなかったら不安になります。

人間誰でもエラーを起こす

ミスについても言及前提としてエラーを起こすのはデザイン側がエラーを起こさせていると考えるべきであり、デザイナーは以下のことを意識するべきだと言ってます。

  • エラーの原因を理解し、その原因が最も少なくなるようにデザインすること。
  • 行為は元に戻すことができるようにすること、そうでないとしたら元に戻せない操作はやりにくくしておくこと。
  • 生じたエラーを発見しやすくすること。また、それは訂正しやすくすること。
  • エラーに対する態度を変えて見るべきだ。それを使っている人は作業をしようと試みているのであって、そのために不完全ながら目標に少しずつ近づいてきているのであると考えて見ること。ユーザーがエラーを犯していると考えるべきではない。ユーザーの行動は望んでいることに少しずつ近づこうとする試みであると考えること。

なんかここまでくるとデザインというかエクスペリエンスを設計する方向になってきている気がするけど、エラーは織り込み済みでデザインをしてくださいということだ。

例えば、PCでゴミ箱フォルダに一度捨てるというのも重大なファイルをユーザーが間違って消す場合を想定されていたり、「本当に削除していいですか?」なんて聞くのもその一つ。

また、エラーをした時にそれに気づくようにしないとそもそもエラーが起こっているのかどうかもユーザーは気づかず後になって重大な事故に発展してしまうなんてことにもなりかねない。

日常生活の事象に置き換えるとわかりやすい。

デザインはユーザー中心で設計せよ

製品でもサービスでも一貫してユーザーが何を必要をしていて何に興味を持っているのか。を念頭に置いて設計すべし。

  • いついかなる時にも、その時点でどんな行為をすることができるのかを簡単にわかるようにしておくこと
  • 対象を目に見えるようにすること。システムの概念モデルや、他のどんな行為を行うことができるか、そして、行為の結果なども目に見えるようにすること。
  • システムの現在の状態を評価しやすくしておくこと。
  • 糸とその実現に必要な行為の対応関係、行為とその結果起こることとの対応関係。目に見える情報とシステムの状態の解釈の対応関係などに置いて、自然な対応付けを尊重し、それに従うこと。

上のことが徹底されているべきである。

要はユーザーが何をしたらいいのかわかるようにしておくこと、何が起きているのかをユーザーにわかりやすくしておくこと、この二つを確実に守ることです。

また、必要最低限の情報のみを付加しないと情報が2倍になると複雑さは4倍になるとも。

全てはユーザー視点です。

また、この二つが守れていない製品やサービスは消費者は積極的に使うべきではない、だから悪いデザインの製品やサービスが世の中に溢れてしまうと述べています。

小学校の頃に「相手の気持ちになって考えてみようよ」って言われること多かったけど、それに近い感覚ですかね。

日常生活でも視点が変わるよね

webに限らず、身の回りを見るとスマホやアプリ、鍵、パソコン、財布まで何から何までこれ使いにくいなあと感じることが多い。

生活を過ごしていると何かとモノを使って行為をすることばかりです。

その一つ一つのモノの使いやすさ、わかりやすさのデザインを考えると日常生活の過ごし方も変わるのかなと思いました。

デザインって色やかっこよさとか表面的なものじゃないんだなと根源的な部分まで考えさせられる本です。

難しいけど個人的には面白いと感じました。デザインに関わる人はもちろん、マーケティングやプロダクト側の人にもおすすめの一冊。

 

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